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ライセンス/譲渡
The IP Strategist (March 2009)に書かれた、「セールス(権利譲渡)」と「ライセンス」の違いについて、最近の裁判所(米国)がどのように差別化、または判断しているか、というトピックが大変興味深い内容でしたので、ご紹介したいと思います。

デジタル化が進むにつれ、音楽、出版、ソフトウェアなどが、従来のセールス(譲渡)としてはなく、ライセンスとして配給される事が増えてきました。
そのような環境の中、自分ではライセンス契約を交わしたつもりが、裁判所から、「セールスです」、と判断されたケースがあります。

ライセンスとセールスでは、かなりの違いがありますので、Vernor v. Autodesk, Inc., 555 F.Supp.2d 1164 (W.D. Wash. 2008)とUMG Recordings, Inc. v. Augusto, 558 F. Supp.2d 1055 (C.D. Cal. 2008)の2つの裁判所が、どういう経緯で、「ライセンスではなくセールス」という判断をしたのか、その目の付けどころを理解することが重要となります。

話を進める前に、この問題を考える上で重要となるFirst Sale Doctrineについて:

(17 U.S.C. section 109)
The owner of a particular copy or phonorecord lawfully made under this title, or any person authorized by such owner, is entitled, without the authority of the copyright owner, to sell or otherwise dispose of the possession of that copy or phonorecord.

米国著作権法106条により、著作権の支分権として、reproduction(複製権)、preparation of derivative works(二次的著作物作成権)、distribution(頒布権)、public performance(公衆実演権)、public display(展示権)、digital transmission performance(デジタル実演権)の6つの権利が挙げられるます。

上記の6つの権利のうち、特に著作権者の頒布権を、制限するものがFirst Sale Doctrine(頒布権の消尽)となります。この原則により、ある著作物のコピーやレコードの合法的所有者は、当該コピーまたはレコードについては、権利者の許諾を得なくとも、売却や処分をすることが認められています。要するに、この条項が、古本や古レコード市場を可能にするもので、また、図書館が購入した(またはギフト)本を、貸し出すことができるわけです。

このFirst Sale Doctrine、ソフトウェアなどの品質がコピーや使用によって劣化しないコンテンツにとっては、かなりの痛手となります。話を戻しますが、このFirst Sale Doctrineを避ける、または、許諾なしに売却や処分をされないようにする方法が、まさにライセンスなわけです。

セールスとは違い、ライセンシーはOwnerではない事(所有者は変わっていない)から、First Sale Doctrineは適用されません。デジタルコンテンツのライセンス配給が増える傾向には、こういう背景があったわけですが、これから見ていく上記の二つのケースは、そういう意味でも、コンテンツオーナー(弁護士にとっても)にとって、驚くべき判決だったと言えます。

【2009/08/15 07:22】 | Business Transaction | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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